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2011/09/07弁理士ブログ

リーダーシップ

昨年6月に「菅総理大臣」というタイトルで菅内閣の誕生を喜んだが、その後、このブログの3巡目で奇しくもその終焉に巡り会うことになった。
やはり、こちらも締めをしておかなければならない。

菅内閣が短命で終わったことについて、さまざまな理由が挙げられている。
指導力が欠如していたという理由もあったが、私にはそれが主な原因とは思えない。指導力というのは組織を指導する力であり、組織を指導する力は、組織からその人に与えられた力プラスその人の個人的な力から成り立つ。高度な組織であるほど、組織からその人に与えられた力が大きな部分を占める。
国を動かすのに、制度的に保障された力を抜きにして個人的な指導力だけに期待するのは妥当ではない。一人の人間に国という大きな組織を指導させるのに、この制度的力の保障は重要である。自民党時代は営々築き挙げられた様々な有形無形の組織とそれに伴う権力がリーダーの指導力を補っていたが、そのようなシステムを変えることを目的として誕生した民主党が新たな組織と機構を完成させるまで、並の指導力では務まらなかったということが、指導力欠如ということの中身だろう。

リーダーは、組織を動かすだけではなく、自分が達成しようとする目的のために組織を作り変え、作り上げなければならない。一国のリーダーも、それをやらなければならない。むしろ、巨大組織の場合には、それこそが仕事だといえる。
良い教訓を得た今、準備期間をもらって、その間にしっかりした構想を練り、組織と個人的力を兼ね備えた真のリーダーを輩出すべく、力を蓄えて、満を持して戻ってくるのが良いのではないか。

小林 良平

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