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弁理士ブログ

知的財産権

2013/11/13

最近観た2つのドラマに偶然、知的財産権が登場しました。

一つは、堺雅人扮する弁護士が様々な訴訟で勝利を収めるというドラマ「リーガル・ハイ」(フジテレビ、毎週水曜午後10時)。こちらは、訴訟の対象が知的財産権であっただけですので、そう不思議はありませんが、もう一つのドラマに知的財産権が登場したことに少し驚きました。

そのドラマとは「ダンダリン 労働基準監督官」(日本テレビ、毎週水曜午後10時)。
竹内結子扮する労働基準監督官が、働く人たちを守るべくブラック企業に立ち向かうという内容のドラマです。サービス残業、名ばかり管理職、パワハラ経営者といった近年問題になっているテーマを中心に物語が進んでいきます。
その第5話に特許出願が登場しました。人気のスイーツの生みの親であるパティシエが、スイーツを量産するためにレシピの改悪を強要する社長に耐えきれず退職を願い出たところ、退職が許されなかったため労働基準局に相談に来たところから始まり、退職するなら損害賠償を請求すると脅す社長に対抗するために、スイーツのレシピについて特許をとることを主人公の同僚が思いつく、というものです。
そこで弁理士が登場すると思いきや、残念ながら弁理士の出る幕はなく、主人公が本を読んで特許出願の方法を調べるシーンが登場したことから想像すると、主人公とパティシエが協力して出願の手続を行い、特許権を取得したようです。

知的財産権の取得がテーマではないため、出願から特許を取得するまでの流れがドラマの中で詳細に説明されていないのは仕方がないのですが、職業柄、どのようにして出願書類を作成したのか、とか、これは職務発明ではないのだろうか等、細かいことが気になりました。

会社で働く従業員が職務上行った発明のことを「職務発明」といいます。発明とは本来、ヒト(自然人)が行うものであって、会社のような組織が行うわけではありませんが、職務発明の場合は、発明に至るまでに会社が寄与するところが大きいため、従業員と会社の利益の調整が図られています。特許法では、第35条に職務発明の定義や会社及び従業員の権利等が詳しく規定されています。おそらく、パティシエの考えたレシピも職務発明に相当するでしょう。

こんなことを考えながらドラマをみている人はそういないと思いますので、このくらいで止めておきますが、知的財産権が身近になりつつあると感じた日でした。

市岡 牧子