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弁理士ブログ

消費税率改定にあたって

2019/09/06

タイトルからは少し外れますが、私たちの事務所では様々な国や地域に特許出願を行っており、それぞれの国(地域)にそれぞれ違った特許制度があります。特許庁に出願し、出願の審査を受け、その結果特許される又は拒絶される、という大まかな流れはどこも変わりありませんが、細かなところでは違いが多々あります。

例えば少し具体的になりますが、拒絶された後の話をしますと、一般に、「不服を申し立てて争う途(審判)」と、「元の出願から別の出願を分ける途(分割)」があります。審判に進むにあたっては、権利範囲を手直し(補正)する場合と、そうせず真っ向から争う場合があります。
これだけでもやや複雑ですが、さらに悩ましいことに、審判や分割では「いつまでならできるのか」という時期的な要件が非常に重要で、この要件が国ごとに微妙に異なったりします。
そのため、この微妙な違いをきちんと把握しておかなければなりませんが、法律である以上、「改正」を免れることはできません。特許は経済と密接に関わるため、憲法などと違い、どこの国でも特許法は頻繁な改正を受ける宿命にあります。
しかも、法律の改正では、いずれの時点でどういう条件を満たせば改正後の法律が適用されるのか定められているため、改正からしばらくの間は、改正後の法律が適用される場合とそうでない場合とが混在するのが常です。
従って、審判や分割は権利を取得するためのいわばラストチャンス的なところもあるので、もちろん審判や分割に限りませんが、すべての場面で混在には細心の注意を払う必要があります。

タイトルの話しに戻りますが、特許事務所では、1つの仕事(案件)を受任してからその完了までの間、比較的長期に亘り継続的にいろいろなサービスを提供する、という側面を持つ業務が多くあります。
そのため、来月より消費税率が改定されますが、1つの案件であっても、例えば「ここまでは旧税率で、ここからは新税率」みたいな感じで、改定後もしばらくは両者が混在すると予想されます。
なかなか細かい処理になりそうで大変ですが、上で書いたように、特許の業務で普段やっていることと言えばそうなので、きちんと対応していきたいと思います。

中村 泰弘