よくある質問

出願公開した場合に発生する「仮保護の権利」とは何ですか?

特許出願されたものは原則として全て、出願後1年半の時点で「出願公開」されます。なお、それ以前に審査が終了し、特許となったものは「特許掲載公報」が発行されますので、その上出願公開する必要はありません(特許法でも、公開しないとしています)が、実際には、サーチの便のために出願公開が行われます。


発明を秘密にすることなく、世の中に公開してもらう、という特許制度の趣旨からしますと、特許出願は本来、特許権という強力な権利を付与した後に公開されるべきものです。実際、昭和45年に特許法が改正されるまでは、そうでした。しかし、特許出願の件数があまりにも多く、審査期間が長くなって、有用な発明の公開が遅れるという弊害が目立つようになったため、特許権を付与する前に、「仮保護の権利」を付与することを条件に「出願公開」を行うこととしたものです。


「仮保護の権利」は、正しくは「補償金請求権」といいます(以前は、別の「仮保護の権利」がありましたが、それは補償金請求権ではありませんでした。)。その内容は、(1)出願公開がされた発明について、(2)その内容を記載した書面を提示して警告をした場合には、(3)その発明が特許された後に、(4)実施料相当額の補償金の支払いを請求することができる、というものです。つまり、特許になった後に、遡って、補償金を請求することができるという権利で、特許になるまでは実施の差し止めは認められません。